
軽量コンクリート
Lightweight Concrete
軽量コンクリートとは
軽量コンクリートとは、通常のコンクリートよりも単位容積質量(密度)を小さくしたコンクリートの総称です。普通コンクリートが約2.3t/m3程度であるのに対し、軽量コンクリートは骨材の一部または全部に人工軽量骨材などを用いることで、それより軽くなります。建物の自重を減らせるため、柱・基礎・杭などへの負担を軽くでき、地盤が弱い場所や既存建物の増築、高層建物の床などに使われます。
種類と用途
日本建築学会のJASS 5(鉄筋コンクリート工事)などでは、使用する軽量骨材の種類に応じて、軽量コンクリート1種・2種などが区分されています。1種は粗骨材・細骨材ともに軽量骨材を使い、2種は細骨材に普通の砂などを混ぜて使う形が一般的です。詳細な区分は最新の規準で確認してください。
鉄骨造では、デッキプレートの上に軽量コンクリートを打設して床スラブをつくる例があります。デッキ工事と合わせて、床の重量と耐火性能、遮音性能を検討します。
施工上の注意
- 骨材の吸水:軽量骨材は多孔質で、水を吸いやすい性質があります。そのため、プレウェッティング(事前に吸水させる処置)を行わないと、ポンプ圧送時に骨材が水を吸い、スランプが低下したり、配管が閉塞したりするおそれがあります。
- 材料分離:骨材が軽く浮きやすいので、過度の振動締固めを避け、適切な振動締固めを心がけます。
- 乾燥収縮:普通コンクリートより乾燥収縮が大きくなる場合があり、ひび割れ対策が必要です。コンクリートひび割れ制御を参考にしてください。
- 品質管理:レディーミクストコンクリートを使用する場合は、JIS A 5308に基づく軽量コンクリートの区分で発注します。
プレウェッティングと圧送のポイント
軽量コンクリートの施工で、最も失敗が起きやすいのは圧送時の骨材の吸水です。ポンプの圧力によって、骨材内部の空隙に水が押し込まれると、配管内でコンクリートの水分が減少し、流れが悪くなります。これを避けるため、人工軽量骨材には、打設の前に散水などで十分に吸水させておくのが通例です。
吸水の程度は、骨材の種類や製造者によって異なるため、製造者の指示や試験練りの結果に基づいて管理します。配合は吸水後の骨材の状態(表乾状態など)を前提に設計されている場合が多く、現場の骨材の含水状態が設計と違うと、実際の水セメント比や単位容積質量が変わってしまいます。
また、軽量コンクリートは単位容積質量が小さいため、荷重計算や吊り金具の選定など、揚重計画にも反映する必要があります。設計図書に記載された気乾単位容積質量を設計図書で確認しておきましょう。
柴田工業の現場から
軽量コンクリートは発注書の区分を間違えやすいので、図面の指示と生コン工場への伝達内容を二重に確認するようにしています。