
骨材
Aggregate
骨材とは
骨材とは、コンクリートやモルタルをつくるときに、セメントペーストと混ぜ合わせる砂や砂利などの粒状材料です。コンクリートの容積の約7割を占めるため、骨材の品質はコンクリートの強さ、耐久性、ワーカビリティー、乾燥収縮などに大きく影響します。「コンクリートは骨材をセメントペーストでつなげたもの」というイメージを持つと理解しやすくなります。
鉄骨造の工事でも、柱脚まわりの無収縮モルタル、デッキプレート上の合成スラブ、鉄骨を包む耐火・仕上げ用のコンクリートやモルタルで、骨材の品質に左右される場面があります。
骨材の区分と種類
骨材は粒の大きさで大きく二つに分けられます。JISのコンクリート用語では、5mmのふるいを質量で85%以上通過するものを細骨材(砂)、5mmのふるいに質量で85%以上とどまるものを粗骨材(砂利・砕石)としています。
種類は由来によって次のように分かれます。
- 天然骨材:川砂、川砂利、山砂、海砂など
- 砕石・砕砂:岩石を砕いたもの(JIS A 5005)
- スラグ骨材:製鉄や非鉄金属の製錬で生じるスラグを加工したもの(JIS A 5011)
- 人工軽量骨材:構造用軽量コンクリートに用いるもの(JIS A 5002)
- 再生骨材:解体したコンクリートを破砕して得るもの(JIS A 5021など)
普通の骨材の絶乾密度は、おおむね2.5〜2.7g/cm³程度です。
骨材とコンクリートの品質
骨材の粒度(大小の粒の割合)が適切だと、少ないセメントペーストで密実なコンクリートが得られます。粒度が偏ると、同じスランプを得るために水を多く必要としたり、材料が分離しやすくなったりします。調合の考え方は調合や水セメント比の項目を参照してください。
品質上、特に注意が必要な点は次の通りです。
- 塩分:海砂などに含まれる塩化物は鉄筋や鉄骨の腐食を促します。レディーミクストコンクリートでは、荷卸し地点での塩化物イオン量が0.30kg/m³以下とされています(JIS A 5308)。
- アルカリシリカ反応(ASR):特定の種類の骨材とセメントのアルカリが反応し、ひび割れの原因になることがあります。骨材の判定試験や、混和材の使用など、抑制対策が講じられます。
- 有害物の混入:粘土塊、有機不純物、微粒分などが多いと、強度や耐久性が低下します。
- 吸水率・含水状態:骨材の水分量が変わると、練り混ぜ水の計算が変わります。
通常、生コンクリートの骨材は製造工場で管理されます。レディーミクストコンクリートを使う現場では、納入書や試験成績書の確認、圧縮強度試験などの受入れ検査で品質を確認します。現場で砂などを練る場合は、材料受け入れ検査の考え方で、品質証明の確認と保管状況の管理を行います。
現場で見落としやすい骨材の管理
骨材が品質に影響する場面は、生コン工場だけではありません。現場で少量のモルタルを練る場合、砂を雨ざらしにすると含水率が日々変動し、練り上がりの硬さや強度にばらつきが出ます。また、種類の異なる砂や砂利が混ざらないよう、仕切りをして保管することも基本です。
コンクリートの乾燥収縮は、単位水量が多いほど大きくなる傾向があります。粒度や粒形のよい骨材を使えば、同じ施工性を保ちながら単位水量を抑えやすく、ひび割れ制御にも役立ちます。ひび割れや表面欠陥が生じた際は、水量や骨材など、材料側の原因を確認する視点も重要です。
近年は砂利・砂の供給状況の変化から、砕砂やスラグ骨材、再生骨材など多様な骨材が使われています。種類によって性質が違うため、使用実績や品質証明の確認、工場との情報共有が欠かせません。
柴田工業の現場から
骨材は目立たない材料ですが、コンクリートの品質の土台です。調達では、品質証明書や生コン工場との確認を怠らないようにしています。