レディーミクストコンクリートに関する建設現場イメージ
Ready-Mixed Concrete

レディーミクストコンクリート

Ready-Mixed Concrete

工事の種類
れでぃーみくすとこんくりーと

レディーミクストコンクリートとは

レディーミクストコンクリート(ready-mixed concrete)は、生コンクリート製造工場(生コン工場)で練り混ぜられ、まだ固まらない状態でトラックアジテータ(ミキサ車)により工事現場へ運ばれるコンクリートです。一般に「生コン」と呼ばれます。日本ではJIS A 5308「レディーミクストコンクリート」に品質や検査方法が規定されており、JISマーク表示制度の認証を受けた工場の製品を使うのが一般的です。現場で材料を練る方法に比べ、品質が安定し、都市部の狭い現場でも使いやすいという利点があります。

JISでは、コンクリートの種類として普通コンクリート、軽量コンクリート、舗装コンクリート、高強度コンクリートなどが区分されています。建築の躯体工事で最もよく使われるのは普通コンクリートです。

呼び方と発注の考え方

生コンは、「呼び方」で仕様を指定して発注します。呼び方は、コンクリートの種類、呼び強度、スランプ(またはスランプフロー)、粗骨材の最大寸法、セメントの種類の記号から構成されます。たとえば「普通 24 18 20 N」と書かれていれば、普通コンクリート、呼び強度24、スランプ18cm、粗骨材最大寸法20mm、普通ポルトランドセメント、という意味です。

呼び強度は、構造設計の設計基準強度から、耐久設計基準強度との比較や構造体強度補正値などを経て定まる値です。設計図書の強度と同じになるとは限らないので、発注時には仕様書と調合管理強度の確認が必要です。

受入れ検査と時間管理

現場では、荷卸し地点で受入れ検査を行います。主な項目は次のとおりです。

  • 納入伝票の確認:呼び方、数量、出荷時刻、工場名などが発注内容と一致しているか。
  • スランプ:スランプ試験で測定し、JISの許容差に収まっているかを確認する。スランプ8cm以上18cm未満では±2.5cm、5cmおよび6.5cmでは±1.5cmなど、スランプの値により許容差が決まっている。
  • 空気量:普通コンクリートでは4.5%を標準とし、許容差は±1.5%。
  • 塩化物含有量:荷卸し地点で、塩化物イオン量が0.30kg/m³以下であること。
  • 温度:暑中・寒中の施工では、受入れ時のコンクリート温度を確認・記録する。

圧縮強度の確認では、JIS A 5308が「1回の試験結果が呼び強度の85%以上であり、かつ3回の試験結果の平均値が呼び強度以上であること」を合格の条件としています。1回の試験結果は、同一試料から作った3個の供試体の平均で表します。建築工事では、JASS 5により、打込み日ごと、打込み工区ごと、かつ一定量ごとに供試体を採取する取り決めがあり、仕様書で指定されます。結果の見方はコンクリート圧縮強度試験を参照してください。

時間管理も大切です。JIS A 5308では、練混ぜ開始から荷卸しまでの時間を原則1.5時間以内としています。時間が経つと、流動性が低下するスランプロスや凝結の進行が起こり、打込みや締固めに悪影響が出ます。渋滞や荷待ちで時間が延びるおそれがある場合は、運搬経路・打設順序・車両の出荷間隔をあらかじめ工場と調整します。

現場での注意点

やってはいけないのが、現場でのコンクリートへの加水です。流動性を高めようとして水を加えると、水セメント比が上がって強度と耐久性が低下します。軟らかさが足りない場合は、工場に指示して調合を見直すか、承認された混和剤の添加などの方法を、監督職員と協議のうえで行います。また、荷卸しから打込みまでの品質管理、打込み後の養生まで一貫して管理することが重要です。大規模な打設では、コンクリート大量打設管理に従って、車両の配車計画やポンプ車の配置を決めます。

鉄骨造の現場でのレディーミクストコンクリート:デッキスラブと柱脚周り

鉄骨造の建物でも、基礎、柱脚の根巻き、デッキプレート上のスラブ、階段などで生コンが使われます。特にデッキプレート上のスラブは、打設面積が広く、短時間に大量の生コンを受け入れます。このとき鉄骨側の施工者として押さえておきたいのは、打設前後の安全と施工荷重です。生コンの重量とポンプ配管・作業員の荷重がデッキや梁に載るため、積載荷重や支保工の計画を確認し、一箇所に生コンを山積みしないようにします。

柱脚周りでは、無収縮モルタルと生コンの使い分けを把握しておく必要があります。ベースプレート下の充填にはモルタル、根巻き部や基礎には生コン、というように役割が異なります。また、生コンの打込み時にアンカーボルトのねじ部に付着したセメントペーストを放置すると、ナットの締付けや建方に支障が出ます。打設前にビニルテープなどで養生しておくと、後作業が楽になります。

荷卸し時に不具合(スランプ不良、時間超過、伝票との相違)を見つけたら、その生コンを使わずに監督職員と相談するのが原則です。「もう来てしまったから」と打ってしまうと、後から取り返しがつきません。

規格
JIS A 5308。呼び方は種類・呼び強度・スランプ・粗骨材最大寸法・セメント種類で指定する
受入れ検査
伝票確認、スランプ、空気量、塩化物量(0.30kg/m³以下)、温度、圧縮強度用供試体の採取
時間と加水
練混ぜ開始から荷卸しまで原則1.5時間以内。現場での加水は厳禁

柴田工業の現場から

石堂 洋三
石堂 洋三 現場管理・積算・調達

生コンは配車の時間がずれると品質にも工程にも響きます。打設日が決まったら、ポンプ車や搬入路の状況も含めて工場と早めに段取りを詰めるようにしています。

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