
鉄筋コンクリート造
Reinforced Concrete Construction (RC)
鉄筋コンクリート造とは
鉄筋コンクリート造(RC造)は、鉄筋とコンクリートを一体にして荷重に抵抗させる構造形式です。コンクリートは圧縮力に強い反面、引張力にはほとんど抵抗できません。そこで引張力を鉄筋に受け持たせ、両者の長所を組み合わせています。
この組み合わせが成り立つ理由として、次の点がよく挙げられます。
- 鉄筋とコンクリートの線膨張係数がほぼ等しく、温度変化があっても一体性が保たれる
- コンクリートがアルカリ性のため、内部の鉄筋が錆びにくい
- 鉄筋表面の節(ふし)とコンクリートの付着により、力が伝わる
RC造は耐火性・耐久性に優れ、自由な形状をつくりやすいことから、マンション、学校、病院、事務所ビルなど幅広い建物に使われています。一方で自重が大きく(目安として約24kN/m³)、型枠や養生に時間がかかるため、工期管理と品質管理が重要になります。
施工の流れと管理ポイント
RC造の躯体工事は、おおむね次の順で進みます。まず墨出しで基準線を床に示し、配筋(鉄筋の組立て)を行います。続いて型枠を建て込み、配筋と型枠の検査を経て、レディーミクストコンクリートを打設します。その後にコンクリート養生を行い、所定の強度が出たら型枠脱型に進みます。
管理上の主なポイントは次のとおりです。
- かぶり厚さ:鉄筋を覆うコンクリートの厚さです。耐久性と耐火性に直結するため、スペーサーで確保し、かぶり厚さ管理で確認します。
- 鉄筋の継手・定着:重ね継手、ガス圧接継手、機械式継手などを、設計図書と仕様書に従って施工します。
- 締固めと打継ぎ:打設後は振動締固めを適切に行い、打継ぎ部やコールドジョイントに注意します。
- 強度確認:圧縮強度試験により、設計で定めた強度が発現しているかを確認します。
鉄骨造・仮設工事との関わり
鉄骨造の建物でも、基礎、地下階、柱脚まわり、床スラブなどにはRC造の部分が含まれることが少なくありません。鉄骨工事の側から見ると、RC躯体にアンカーボルトを正しい位置・精度で埋め込めるかどうかが、建方の精度を左右します。また、鉄骨とRCを組み合わせる構造には鉄骨鉄筋コンクリート造があります。
仮設鍛冶工事では、RC躯体に仮設ブラケットや手すり支柱などを取り付ける場面があります。その際は後施工アンカーの施工位置が配筋と干渉しないよう確認し、あらかじめ躯体側の担当者と協議することが基本です。
かぶり厚さと耐久性・耐火性
建築基準法施行令第79条には、鉄筋に対するコンクリートの最小かぶり厚さが定められています。耐力壁以外の壁・床は2cm以上、耐力壁・柱・梁は3cm以上、直接土に接する壁・柱・床・梁などは4cm以上、基礎(布基礎の立上り部分を除く)は6cm以上です。実際の設計では、これに施工誤差を見込んだ「設計かぶり厚さ」が用いられるのが一般的です。
かぶり厚さが重要な理由は二つあります。一つは、空気中の二酸化炭素によってコンクリートが徐々にアルカリ性を失う中性化が鉄筋位置まで進むと、鉄筋が腐食しやすくなることです。もう一つは、火災時にコンクリートが鉄筋を熱から守る役割を担うことです。かぶりが不足すると、耐久性と耐火性の両方が損なわれます。
現場では、配筋検査の段階でスペーサーの数と配置、鉄筋のたわみ、型枠との離れを確認します。打設中に鉄筋が動くことも多いため、打設前の確認だけでなく、打設中の監視も欠かせません。
柴田工業の現場から
鉄骨屋の私たちにとってもRC躯体は無関係ではありません。アンカーボルトの埋込み精度や、仮設金物の取付位置は躯体の出来にかかっています。配筋やかぶりの状況を躯体側と共有しておくと、後の手戻りがかなり減ります。