高所作業車に関する建設現場イメージ
Aerial Work Platform (Aerial Lift)

高所作業車

Aerial Work Platform (Aerial Lift)

工事の種類
こうしょさぎょうしゃ

高所作業車とは

高所作業車は、作業床(バケットやデッキ)を昇降させ、高所での作業を行うための車両です。労働安全衛生法令上は「作業床の高さが2m以上のもの」が高所作業車として扱われます。足場を組むのが非効率な短期・小規模の作業や、天井・外壁・設備まわりの作業で多く使われます。鉄骨工事や仮設鍛冶工事でも、柱・梁の補助部材取付けや溶接、仮ボルトの増し締めなどに活用されます。

種類と選び方

代表的な種類には、ブームが伸縮するトラック式、ブームが屈折するもの、シザース(はさみ)状に垂直昇降するもの、自走式のクローラ・タイヤ式などがあります。作業高さだけでなく、水平方向の到達距離、床面の耐荷重、走行する地盤の状態、屋内外の別、排気ガスの影響(屋内では電動式が好まれる)などを総合して選びます。

作業床の高さが10m以上の高所作業車の運転には、高所作業車運転技能講習の修了が必要で、10m未満の場合は特別教育の修了が必要とされています。選定・配置は施工管理が行い、作業計画を事前に定めます。

安全上の要点

高所作業車で重要なのは、転倒防止、墜落防止、挟まれ防止の三点です。トラック式ではアウトリガーを確実に張り出し、地盤が弱い場合は敷板で養生します。作業床上では、安全帯(要求性能墜落制止用器具)を使用し、フックを所定の取付設備に掛けます。作業床の積載荷重を超えないこと、作業床から身を乗り出さないこと、ブームの旋回範囲に立入禁止の措置をとることも基本です。

また、作業を始める前の点検(ブレーキ、ブームの作動、油漏れなど)を実施し、KY活動で危険箇所を共有します。電線との離隔にも注意が必要です。全体の安全管理計画の中に位置づけて運用しましょう。

足場と高所作業車の使い分け

高所作業車は機動性が高く、足場の組立て・解体の手間とリスクを減らせる利点があります。一方で、同じ場所に長時間とどまる作業や、作業範囲が広い工事では、足場のほうが安全で経済的な場合があります。判断の目安は、作業の継続時間、作業範囲の広さ、足元の地盤条件、搬入経路の幅や床の耐荷重などです。

また、高所作業車の作業床上で作業中に、他の車両や重機が接触する事故、作業床と天井や梁との間で挟まれる事故が報告されています。操作者は作業床上の操作部と地上の操作部の両方を把握し、周囲の誘導員と連携することが大切です。保護帽の着用も必須です。作業計画書で使用機種・作業範囲・合図方法・緊急時の降下手順を明記し、関係者へ周知しておくと、トラブル時にも落ち着いて対応できます。

定義
作業床の高さ2m以上の昇降式作業車が対象
運転資格
作業床10m以上は技能講習、10m未満は特別教育
安全の要点
アウトリガー張出し・墜落制止用器具・立入禁止措置

柴田工業の現場から

上沢直二
上沢直二 事務・現場兼務

足場を組むほどでもない作業で重宝しますが、地盤と電線の確認は忘れずに。資格や点検記録の整理は事務側でもしっかり管理しています。

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