
工作物石綿事前調査者
Asbestos Pre-Survey Specialist for Structures
工作物石綿事前調査者とは
工作物石綿事前調査者は、建築物以外の工作物(煙突、ボイラーや熱交換器などの設備、プラント関連の構造物、鋼製の橋梁など)を解体・改修する前に、石綿(アスベスト)の使用の有無を調べる資格者です。石綿障害予防規則の改正により、解体・改修工事の事前調査は、一定の講習を修了した者が行うこととされました。建築物は先行して有資格者による調査が義務化され、工作物についても有資格者による実施が求められています。施行時期や要件の詳細は、厚生労働省の最新の公表資料で確認してください。
資格の取得には、登録を受けた機関が実施する講習の修了が必要です。建築物を対象とする建築物石綿含有建材調査者とは区別して理解します。
調査の流れ
事前調査は、まず設計図書や施工記録などの書面による確認(設計図書の確認を含む)を行い、次に現地で目視調査を行います。石綿の使用が明らかでない場合は、分析調査に進みます。調査結果は記録として保存し、一定規模以上の工事では労働基準監督署などへ報告します。また、工事現場の見やすい場所にも掲示します。報告の対象規模や保存期間は、法令で確認してください。
鉄骨・仮設工事との関わり
鉄骨造の建物や設備架構の改修では、耐火被覆材や断熱材、保温材に石綿が使われている場合があります。耐火被覆が古い吹付け材である場合は、特に注意が必要です。仮設鍛冶工事でも、既存鉄骨に仮設材の取付けやアンカーの穴あけを行うことがあり、事前調査の結果を確認せずに作業すると、石綿の飛散につながります。
石綿が確認された場合は、石綿作業主任者の選任や、集塵システムなどの飛散防止措置が必要になります。安全管理の計画段階で、調査結果を共有することが基本です。
調査結果の確認と下請への周知
元請や発注者が実施した事前調査の結果は、作業を担当する協力会社にも伝えられるべきものです。仮設材の取付け位置を決める際は、石綿含有の有無が判明している部位かどうかを、作業前に確認します。判明していない部位に穴あけや切断を行うことは避け、元請に確認を求めます。
確認の際には、次の点を押さえます。
- 調査を行った者の資格と調査の範囲
- 石綿の使用が確認された部位とその措置
- 作業中に未調査の部位が見つかった場合の連絡先
工作物の範囲や対象の細目は、改正の経過を含め最新の法令・通達で確認してください。
柴田工業の現場から
調査結果の書類が現場に届いているか、協力会社まで伝わっているかを確認するのが私の役目です。分からない部位は触らず、まず元請に連絡します。