
コンプレッサー
Air Compressor
コンプレッサーとは
コンプレッサー(空気圧縮機)は、空気を取り込んで圧縮し、圧縮空気を作り出す機械です。圧縮空気はエアホースで送られ、エア工具を動かす動力源や、清掃・塗装の噴射源として使われます。建設現場では電動式のほか、電源のない場所で使える可搬式のエンジン駆動式も広く使われています。
主な圧縮方式にはピストンが往復して圧縮するレシプロ式や、一対のスクリューで連続的に圧縮するスクリュー式などがあります。構成は、圧縮機本体、原動機(モーターまたはエンジン)、空気をためるエアタンク、圧力計、安全弁、圧力調整器(レギュレータ)、タンク内の水分を抜くドレンコックなどです。
鉄骨・仮設鍛冶での主な用途
- エア工具の駆動:エア式のインパクトレンチやグラインダー、エアハンマ、ケレン用のスケーラなど。ただし高力ボルトの本締めは、規定のトルクを確認できる専用機器で行い、トルク管理を徹底する。
- 塗装:錆止め塗装の吹付けに使うスプレーガンの動力源。
- 清掃:エアブローによる開先、接合面、孔まわりの切粉やほこりの除去。
- 集塵・換気補助:作業内容によっては集塵システムと併用する場合がある。
電動工具が増えた現在も、火花を嫌う環境や連続作業での軽量さ、防水性などから、エア工具が選ばれる場面は残っています。
安全・環境面の注意点
- 高圧エアを人に向けない:圧縮空気を人体に向けたり、衣服のほこりを吹き飛ばしたりする行為は、皮膚や目、耳を傷める危険があるため禁止する。
- ホースと継手:継手の外れによるホースの跳ね返り(ホース振り)を防ぐため、抜け止めの安全ピンなどを使用する。足元のホースはつまずきの原因になるため、通路をまたぐ場合は養生する。
- 使用圧力:工具の最高使用圧力を超えないよう調整器で圧力を設定する。安全弁が正常に作動することを定期的に確認する。
- ドレン排出:タンクにたまった水分は始業前後に排出し、サビや故障を防ぐ。
- 排気ガス:エンジン式を屋内や換気の悪い場所で使うと、一酸化炭素中毒の危険がある。
- 騒音規制:電動機以外の原動機を用い定格出力が15kW以上の空気圧縮機を使う作業(さく岩機の動力として使う作業を除く)は、騒音規制法の特定建設作業に該当し、届出が必要になる。低騒音型の機種を選ぶことも有効。
容量選定とホース長の考え方
コンプレッサーを選ぶときに重要なのは、使う工具が必要とする空気量に対して、機械の吐出し量が足りているかどうかです。工具の仕様には、必要な圧力と消費空気量が示されています。同時に使う工具の消費空気量を合計し、使用頻度を考慮して余裕を持たせた吐出し量の機種を選びます。容量が不足すると圧力が下がり、工具の力が弱くなって作業効率が落ちます。
ホースの長さと内径も影響します。細いホースや長い配管では圧力損失が大きくなるため、離れた場所で使うときは、手元で十分な圧力が得られているかを確認する必要があります。圧力計の指示値は機械側での値であり、工具側の圧力とは異なる場合があります。
据付けでは、水平で安定した場所に置き、吸込み口がほこりや粉じんを吸わない位置にします。エンジン式は燃料の給油時に停止させ、換気を確保します。電源を使う電動式を仮設電源で動かす場合は、始動時の電流が大きいため、仮設電力管理の観点で電源容量に余裕があるかを確認してください。詳しい機種や条件は、メーカーの取扱説明書に従うのが基本です。
柴田工業の現場から
エアホースは意外と事故の元になります。継手の抜け止めと足元の養生は、作業前に必ず見ます。高圧エアでの冗談は絶対にやめましょう。