
不整地運搬車
Rough Terrain Transport Vehicle (Crawler Carrier)
不整地運搬車とは
不整地運搬車は、舗装されていない不整地や軟弱地盤の現場で、資材や土砂、機材を運搬するために使われる荷役運搬機械です。クローラ(無限軌道)を備えた「クローラキャリア」が代表的で、接地圧が低いため、ぬかるみや傾斜地でも走行しやすいのが特徴です。ホイール式の車両もあります。荷台は固定式のほか、ダンプ機構を備えたものが多く、土砂の運搬と排出に適しています。
運転に必要な資格
労働安全衛生法では、最大積載量が1トン以上の不整地運搬車の運転には、技能講習の修了が必要とされています。最大積載量が1トン未満の場合は特別教育の対象となります。公道を走行する場合は、車両の種類や構造に応じて道路運送車両法や道路交通法上の規制を受けるため、現場内の運用とは区別して確認が必要です。
ダンプトラックなどとの違い
ダンプトラックは公道を含む走行性能が高く、長距離の土砂運搬に向きます。これに対し不整地運搬車は、整備されていない現場内での短距離運搬に強みがあります。バックホーで掘削した土砂を積み込み、仮置場まで運ぶといった使い方が一般的です。ショベルローダーやフォークリフトが荷役中心であるのに対し、不整地運搬車は「運ぶ」ことに特化しています。
安全上の注意
転倒・転落や荷崩れ、周辺作業者との接触が主なリスクです。傾斜地では積載量と走行速度を守り、積荷の偏りを避けます。荷台への人の乗車は原則禁止で、積み降ろし時は立入禁止の範囲を明確にします。運行経路の幅員、路肩の強度、見通しの悪い箇所を事前に確認し、安全管理計画に盛り込むとよいでしょう。作業開始前点検や、定期自主検査も欠かせません。
クローラ式とホイール式の選び方
クローラ式は接地圧が小さく、軟弱地や急勾配に強い反面、走行速度は遅く、舗装面を傷めやすい傾向があります。ホイール式は速度が出て移動効率が良い一方、ぬかるみでは能力が低下します。現場の地盤条件、運搬距離、舗装面の有無、必要な積載量を踏まえて選ぶのが基本です。また、造成工事や基礎工事の初期段階では、仮設道路の整備状況によっても向き不向きが変わります。機種ごとの能力は仕様書で確認し、建設機械損料も含めたコスト比較を行うことが現実的です。
柴田工業の現場から
機種選びは地盤と運搬距離で決まります。損料と合わせて比較し、無理のない台数計画を立てるのが調達の腕の見せどころです。