ダンプトラックに関する建設現場イメージ
Dump Truck

ダンプトラック

Dump Truck

現場用語
だんぷとらっく

ダンプトラックとは

ダンプトラックは、荷台を油圧で傾けて(ダンプして)積荷を降ろす構造の貨物自動車です。土砂、砕石、建設発生土、解体で生じたガラなどの運搬に使われ、土木・建築の現場には欠かせない車両です。一般には、小型の2tクラス、中型の4tクラス、大型の10tクラスなどに分けて呼ばれます。荷台の容量や最大積載量は、車種や仕様によって異なります。

公道を走る貨物自動車として、道路運送車両法や道路交通法、車両制限令などの規制を受けます。また、ダンプトラックには、土砂等を運搬する大型自動車による交通事故の防止等に関する特別措置法(通称ダンプ規制法)の適用があります。この法律は、一定の大型ダンプによる土砂等の運搬について、表示番号の指定を受けること、番号を車体に表示すること、過積載を防止することなどを定めています。対象となる車両や事業の範囲は法令で規定されているため、実際の手配の際は運送会社に確認してください。

当社の現場との関わり

鉄骨の建方や仮設鍛冶工事では、鋼材や仮設材の搬入に平ボディ車やトレーラーが主に使われ、ダンプトラックの出番は多くありません。しかし、山留め工事に伴う掘削土の搬出、基礎まわりの床付けや埋戻し、捨コンクリート前の整地、仮設工事に伴うガラの搬出などでは、ダンプトラックが使われます。元請のゼネコンの搬出計画に合わせて、搬入出車両の動線を調整する機会も多くあります。

ダンプトラックの運行には、現場周辺の道路事情が大きく影響します。敷地の出入口の位置、前面道路の幅、通学路の有無、搬入出の時間帯などの条件を踏まえ、建設ロジスティクスの観点から計画を立てます。出入口では仮囲いの開口部の管理、仮設出入口管理、誘導員の配置、立入禁止区画の明示が重要です。

安全と法令遵守のポイント

ダンプトラックでの代表的な災害には、荷台を上げたままの走行や、荷台上昇時の架空線への接触、後退時の巻き込み、転倒、荷の飛散による第三者災害などがあります。次のような対策が基本です。

  • 過積載をしない(最大積載量を守る。過積載は道路交通法で禁止されています)
  • 荷台を上げたまま走行・移動しない
  • 荷台を上げる前に周囲の架空線や障害物を確認する
  • 後退時は誘導員を配置し、死角に人を入れない
  • 公道に出る前にタイヤの泥を落とし、荷にシートを掛けて飛散を防ぐ
  • 軟弱な地盤や法面の肩では、転倒に備えて十分な距離を保つ(法面の近くでの荷降ろしは特に注意)

車両の寸法・重量は車両制限令で定められており、一般道では、幅2.5m、長さ12m、高さ3.8m、総重量20t、軸重10tが原則的な上限です(道路や車両の条件で例外があります)。また、建設廃棄物を運搬する場合は、廃棄物処理法に基づく許可や車両の表示、書類の携帯などが求められます。東京都を含む自治体では、ディーゼル車の排出ガスに関する条例の規制もあります。

現場での安全管理の一環として、毎朝のKY活動で、ダンプの動線と誘導方法を作業員全員で共有しておくことが、ヒヤリ・ハットを減らす第一歩です。

ダンプトラックと不整地運搬車の違いを整理する

現場でしばしば混同されるのが、公道走行を前提とするダンプトラックと、不整地運搬車です。ダンプトラックは、道路運送車両法の貨物自動車として、公道を走って現場と処分場や仮置き場とを往復します。これに対して不整地運搬車は、整地されていない場所での運搬を想定した車両で、クローラ式のものなどもあります。場内の運搬に用いる場合は、労働安全衛生法に基づく技能講習等の資格が必要になることがあります。どちらの車両を使うのか、運転者にどんな資格や教育が必要かは、手配の段階で必ず確認する必要があります。

荷台の積載物にも注意が必要です。土砂は含水量で重さが大きく変わります。同じ体積でも、雨で湿った土は乾いた土より重く、見た目に余裕があっても最大積載量を超える場合があります。積み込み時に重機のオペレーターと運転手が、積載量の目安を共有することが過積載防止につながります。

また、ダンプの後部まわりは大きな死角です。荷降ろし場所や敷地内の旋回スペースでは、人と車両の動線を分けることが基本になります。鉄骨建方と並行して土砂の搬出入が行われる現場では、クレーンの旋回範囲、足場の下の通行、ダンプの動線が交わらないよう、工程会議で調整します。当社も、工程管理の中で、他の工種のダンプ搬出入時間帯を把握し、揚重作業と重ならないように配慮しています。

主な用途
土砂・砕石・建設発生土・ガラなどの運搬。荷台を油圧で傾けて荷降ろしする
関係法令
道路交通法・車両制限令・ダンプ規制法・廃棄物処理法など。過積載は禁止
安全の要点
荷台を上げたまま走行しない、架空線確認、後退時の誘導員配置、泥落としとシート掛け

柴田工業の現場から

石堂 洋三
石堂 洋三 現場管理・積算・調達

ダンプは台数と時間帯の段取りで、現場の流れも近隣対応も大きく変わります。積載量や出入口の誘導を事前に運送会社と詰めておくのが、手配を担当する者の大事な仕事です。

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