ALCパネルに関する建設現場イメージ
ALC Panel (Autoclaved Lightweight Aerated Concrete Panel)

ALCパネル

ALC Panel (Autoclaved Lightweight Aerated Concrete Panel)

工事の種類
えーえるしーぱねる

ALCパネルとは

ALCは Autoclaved Lightweight aerated Concrete の略で、軽量気泡コンクリートのことです。珪石、セメント、生石灰などを原料に、発泡させたうえで高温高圧の蒸気養生(オートクレーブ養生)を行って製造します。内部に多数の気泡を含むため、一般のコンクリートに比べて軽量で、断熱性や耐火性に優れるとされています。パネル内には補強用の鉄筋(防錆処理されたもの)が入っています。

主に鉄骨造の建物の外壁や間仕切壁、屋根・床に使われ、工場やビル、中低層の建築で広く採用されています。鉄骨造外壁の代表的な材料の一つです。

特徴と注意点

利点は、軽量で施工しやすいこと、耐火性・遮音性・断熱性に優れること、鉄筋コンクリート造に比べて躯体への負担が小さいことです。一方で、吸水しやすい性質があり、防水・防湿の仕上げが重要になります。表面には塗装や防水材による仕上げを行い、パネル間の目地にはシーリングを充填して雨水の浸入を防ぎます。また、衝撃に弱い面もあり、搬入・取付け時の欠けや割れに注意が必要です。

取付けの基本

鉄骨造への取付けでは、鉄骨の柱・梁に取り付けた下地や金物を介してパネルを固定します。工法には縦壁ロッキング構法、横壁アンカー構法などがあり、地震時の層間変形に追従できるようパネルを動かせる構造としています。詳しい仕様は製造メーカーの施工標準や仕様書に従ってください。取付けのための鉄骨側の仕上げ下地工事や、躯体との取り合い、目地の納まりは、施工図で事前に確認します。

上階への火の回りを防ぐ層間塞ぎや、耐火被覆との取り合いも検討が必要です。開口部の鋼製建具やアルミニウム製建具の周囲も、パネルの割付と合わせて計画します。

層間変形への追従と防水の考え方

ALCパネルを鉄骨に取り付けるとき、最も重要なのは「パネルを固く固定しすぎない」という考え方です。地震や風で鉄骨が変形したときに、パネルが追従して回転や移動ができる構造にしておかないと、パネルの破損や脱落につながるおそれがあります。このため、パネル同士の目地は一定の幅を確保し、そこに追従性のあるシーリング材を使います。

防水面では、パネル自体が吸水性を持つため、表面の仕上げ塗装と目地のシーリングが一体で防水性能を担います。シーリングは経年で劣化するため、定期点検と打ち替えを計画的に行うことが外壁の寿命に影響します。施工中は、雨に濡れた状態のまま仕上げ材を施工すると不具合が起きやすいので、養生と乾燥の管理が肝心です。鉄骨側では錆止め塗装の状態も、金物取付け前に確認しておくと安心です。

材料
軽量気泡コンクリート。軽量・耐火・断熱に優れ、吸水しやすい
主な用途
鉄骨造の外壁・間仕切壁・屋根・床
施工の要点
層間変形に追従する取付けと、目地シーリング・表面防水の維持

柴田工業の現場から

佐藤世人
佐藤世人 工事部

ALCは軽くて扱いやすい反面、角が欠けやすいので搬入時に気を使います。鉄骨側の取付け精度が悪いとパネルの納まりに響くので、建て方の精度が肝心です。

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