
シーリング
Sealing (Sealant Work)
シーリングとは
シーリングとは、建築物の目地やサッシ周りのすき間に、ゴム状に硬化する充填材(シーリング材)を詰めて、水や空気の出入りを防ぐ工事・材料のことです。「コーキング」と呼ばれることもありますが、一般には弾性のあるシーリング材を用いる工事をシーリング工事といいます。外壁の防水性・気密性を保つうえで重要な役割を持ちます。
対象となる場所は、ALCパネルや金属パネルの目地、サッシやアルミニウム製建具の周囲、コンクリートの打継ぎ目地(打継ぎ)、施工目地防水工などです。
主なシーリング材の種類
代表的な材料には、シリコーン系、変成シリコーン系、ポリウレタン系、ポリサルファイド系、アクリル系などがあります。それぞれ、耐久性、塗装の可否、被着体への適合性、汚染のしやすさが異なるため、目地の種類や仕上げに応じて選定します。たとえば、シリコーン系は耐候性に優れる一方、上に塗装できないことやまわりを汚染することがあり、使用箇所に注意が必要とされています。選定は設計図書や特記仕様書、メーカーの仕様に従います。
施工の基本手順
一般的な手順は、目地の清掃、バックアップ材やボンドブレーカーの装着、マスキングテープの貼付け、プライマー塗布、シーリング材の充填、ヘラ押さえ、テープ除去です。プライマーは接着性を高めるための下塗り材で、塗布後は所定の乾燥時間をとります。バックアップ材は充填深さを一定にし、三面接着を防ぐ役割があります。
金属の取付け部では錆止め塗装との適合も確認します。品質面では品質管理の一環として、材料の受入れ検査や施工記録の保存を行います。
二面接着と三面接着、そして劣化と打ち替え
シーリングの基本原則の一つに「二面接着」があります。目地の両側の壁面にだけシーリング材が接着し、底面には接着させないという考え方です。底面にも接着する「三面接着」になると、目地が動いたときにシーリング材が伸縮できず、破断や剥離の原因になります。バックアップ材やボンドブレーカーは、これを防ぐための部材です。ただし、動きの小さい目地など、仕様によっては三面接着が許容される場合もあるため、設計図書の指示に従います。
シーリング材は紫外線や雨風、目地の動きにより、数年から十数年程度で硬化・ひび割れ・剥離などの劣化が進みます。劣化が見られたら、既存材を撤去して新しく充填する「打ち替え」が基本で、既存材の上に重ねる「増し打ち」は適用できる条件が限られます。外壁の改修では、足場が必要になることも多く、足場の計画と合わせた工程管理が求められます。
柴田工業の現場から
外壁の雨漏りは目地から起きることが多いと聞きます。シーリングは仕上がりが地味ですが、下地処理とプライマーの手順を省かないことが大切だと感じています。