バイブレータに関する建設現場イメージ
Concrete Vibrator

バイブレータ

Concrete Vibrator

現場用語
ばいぶれーた

バイブレータとは

バイブレータ(コンクリートバイブレータ)は、打設直後のコンクリートに振動を与え、内部の空気を抜いて密実に締め固めるための機械です。コンクリートは打込み直後、粗骨材の間に空気を含んで隙間の多い状態になっています。そこに振動を加えると、モルタル分が流動して型枠や鉄筋の周囲に行き渡り、気泡が抜けて密度が上がります。

種類としては、次のものがよく使われます。

  • 棒形振動機(内部振動機):先端の振動部をコンクリートに挿入して使う。建築の現場で最も一般的
  • 型枠振動機:型枠の外側から振動を与える。プレキャスト部材の製作などで用いられる
  • 表面振動機:スラブなどの表面から振動を与える

この作業はコンクリート振動締固めと呼ばれ、鉄筋コンクリート造の躯体品質を左右する基本作業です。

正しい使い方

棒形振動機の使い方で、一般に重視される点は次のとおりです。

  • 挿入間隔:日本建築学会のJASS 5では、棒形振動機の挿入間隔は60cm以下とされています。
  • 下層への挿入:コンクリートを数層に分けて打ち込む場合は、振動部の先端を下層のコンクリートに10cm程度挿入し、層同士を一体化させます。これによりコールドジョイントを防ぎます。
  • 垂直に挿入し、ゆっくり引き抜く:引き抜く際に穴が残らないよう、ゆっくり引き上げます。
  • 横流しをしない:振動機でコンクリートを移動させようとすると、材料分離の原因になります。
  • 鉄筋や型枠に当てすぎない:鉄筋に当て続けると配筋が乱れ、型枠を傷める場合もあります。

締固めが十分かどうかは、コンクリート表面にセメントペーストが浮いて光沢が出ること、大きな気泡が出なくなること、沈下が止まることなどを目安に判断します。振動時間は、コンクリートの配合やワーカビリティーによって変わります。

品質・安全面の注意

締固めが不足すると、豆板(ジャンカ)や空洞、表面の気泡が生じ、強度や耐久性の低下を招きます。反対に過度の振動は、骨材が沈みモルタルが浮く材料分離を起こします。コンクリート表面欠陥の予防と対応の観点からも、適正な時間・間隔を守ることが重要です。

安全面では、電動式の場合、水濡れ環境での使用になるため、漏電遮断器の設置、ケーブルの被覆損傷の点検、仮設電力配電の適切な設計が欠かせません。打設時は作業者が密集し、足元も悪いので、KY活動で役割分担や合図を確認してから作業に入ります。使用後は、付着したセメントペーストが固まる前に洗浄し、次回に備えて整備しておきます。

過振動と締固め不足、密な配筋での難しさ

バイブレータ作業は一見単純ですが、「やりすぎても、足りなくても」不具合につながります。振動を長くかけ過ぎると、粗骨材が沈み、上部にモルタルや水分が浮く材料分離が起きます。逆に挿入間隔が広すぎたり時間が短すぎたりすると、振動の及ばない箇所が残り、豆板や空洞の原因になります。

特に注意が必要なのは、鉄筋が密に入る箇所です。柱梁接合部、鉄骨鉄筋コンクリート造の鉄骨まわり、開口部の周辺などでは、振動部が入らずに締固めが不十分になりがちです。このような箇所では、細径の振動機を使う、型枠をたたいて補助する、打込み順序を工夫するといった対策を事前に打合せしておきます。

なお、締固め作業を必要としない自己充填性を持つ高流動コンクリートもありますが、通常のコンクリートでは、適切な振動締固めが品質確保の基本です。

挿入間隔
棒形振動機は60cm以下(JASS 5)
層間の一体化
先端を下層コンクリートに10cm程度挿入する
二つの不具合
振動不足は豆板・空洞、過振動は材料分離

柴田工業の現場から

佐藤世人
佐藤世人 工事部

鉄骨まわりの打設では、バイブレータが入りにくい場所があることを現場で実感します。鉄骨側として、ダイアフラムのエア抜き孔など、充填しやすい納まりを事前に相談しておくことが大事だと思っています。

柴田工業の施工管理スタッフ募集
RECRUIT

知識ゼロからでも、
街をつくれる人になる。

施工管理・施工図スタッフ募集中。
年間休日約120日・賞与年2回・資格取得全額支援。