
ターンバックル
Turnbuckle
ターンバックルとは
ターンバックルは、鉄骨造の斜め材(ブレース)や水平材の張力を調整・維持するための金物です。両端にねじを切った軸棒と、これを回転させるための筒状部材で構成されており、回転させることで軸棒の長さを変えて張力を調整できます。JIS A 5540に規定される標準製品で、鉄骨工事では耐火被覆前の調整に使用されます。
構造と機能
ターンバックルは3つの主要部品で構成されます。両端のアンカーボルトまたは羽子板ボルト、中央の回転可能な筒です。筒の内部には左右逆ねじが切られており、回転させることで左右の軸棒が同時に伸縮します。サイズはM16~M24が一般的で、鉄骨造では鉄骨工事の重要な部材となります。
施工時の注意点
ターンバックルの取付けは、工作図に明記された位置に正確に設置する必要があります。調整時は専用工具を使用し、均等に張力をかけることが重要です。完成後は、長期間の自動緩みを防ぐため、回転部分をロック機構で固定します。耐火被覆工事では、施工前に張力を最終調整し、耐火被覆の施工時に変形しないよう管理します。
規格と材料
JIS A 5540で規定されるターンバックルは、通常SS400相当の鋼材で製造されます。屋外での使用が多い場合は、溶融亜鉛めっき処理が施されたものを選定します。羽子板ボルトとの組み合わせが標準仕様で、トルク管理により確実な締付けを実施する必要があります。
ターンバックルの張力調整メカニズムと現場実務
ターンバックルは建築鉄骨工事において、ブレースやタイロッドの張力を正確に管理するための重要な工具です。回転させることで左右の軸棒が同時に伸縮する仕組みにより、大がかりな仮設鍛冶工事を避けながら微調整が可能です。現場では施工管理者が張力計やトルスメーターを使用して、設計値との符合を確認しながら調整を進めます。特に高層建物では風荷重への対抗能力が重要となるため、調整精度が建物の安全性に直結します。ロック機構の確実な施工も重要で、振動や温度変化による緩みを予防するため、セルフロッキング機構やワイヤロック、ナイロン挿入リングなどが併用されます。長期保証を要求される案件では、5年ごとの張力確認が仕様に含まれることもあり、保守管理の観点からも重要な部材です。
柴田工業の現場から
ターンバックルの調整は鉄骨工事の仕上げでも大事な工程です。回転を均等に、かつ確実にロックすることで、完成後の安定性が決まります。施工図をしっかり読み込んで、張力値を現場で確認する習慣が必要ですね。