
タイヤローラー
Pneumatic Tired Roller
タイヤローラーとは
タイヤローラーは、空気入りのゴムタイヤを車輪として、自重で地面を押し固める締固め機械です。道路舗装や敷地の舗装工事で、路盤やアスファルト混合物の転圧に使われます。前輪と後輪を千鳥状に並べた複数のタイヤを備えており、車体の質量は8t級、15t級など、用途に合わせて選ばれます。
タイヤで締め固める利点
鉄輪ローラーは剛な鉄の車輪で押さえつけるのに対し、タイヤローラーは、タイヤの弾力によって地面全体に荷重が均一に伝わるのが特徴です。タイヤが路面になじみながら押し、ねりこむように作用するため、混合物の表面が密に仕上がります。また、次の点を調整できます。
- タイヤの空気圧:空気圧を変えると接地圧が変わる
- バラスト:車体に水や砂などを積んで質量を変える
こうして、転圧する材料や層の厚さに応じた締固めができます。アスファルト舗装では一般に、ロードローラーで初期転圧を行い、タイヤローラーで二次転圧を行い、さらにタンデムローラーなどで仕上げる、という組み合わせがよく用いられます。
使い方のポイント
アスファルト混合物の転圧では、混合物の温度が高いうちに作業を進める必要があります。冷えると締固めが難しくなるためです。ただし、タイヤに混合物が付着するのを防ぐため、作業開始時にはタイヤを十分に温めておくこと、タイヤに薄く水を散布することが重要です。水が多すぎると混合物を冷やしてしまうため、加減が求められます。
転圧は、舗装の縁から中央へ向かって行い、前回の転圧幅に重ねながら進めるのが基本です。急な方向転換や急停止は、路面の乱れや変形の原因になるため避けます。仕上がりは、平坦性や厚さ、締固め度の管理によって確認します。
鉄骨・仮設工事の現場との関わり
鉄骨工事の現場でも、外構の舗装、仮設ヤードの整備、搬入路の造成や復旧でタイヤローラーが使われることがあります。クレーンやダンプトラックが出入りする場所は、地盤の支持力が不足すると機械の転倒や沈下につながります。そのため、仮設クレーン基礎設計と併せて、路盤の締固めや敷鉄板の計画を考えておく必要があります。工事の終盤に行う復旧工事で、仮設で傷めた舗装を元に戻す際にも、転圧機械の知識が役立ちます。
安全面の注意
ローラー作業では、後退時の人との接触、法面や路肩からの転落・転倒、作業員の巻き込まれが主な危険です。運転者は、死角が多いことを前提に、誘導員を配置して合図を徹底します。作業範囲には立入禁止の措置をとり、作業前のKY活動で手順を共有します。法面や路肩の近くで作業する場合は、地盤の崩れにも注意が必要です。なお、締固め用機械の運転には、法令に基づく所定の教育を受けた者が従事します。詳細は厚生労働省の案内で確認してください。安全管理の基本を現場全員で守ることが、事故の防止につながります。
柴田工業の現場から
仮設ヤードや搬入路の舗装は、地味ですがとても大切です。地盤がしっかりしていないと、クレーンもトラックも安心して使えません。現場と事務の両方の立場から、こうした基盤づくりの工程を確認するようにしています。