くさび矢板に関する建設現場イメージ
Wedge Pile / Kusabi Shiba

くさび矢板

Wedge Pile / Kusabi Shiba

工事の種類
くさびやいた

くさび矢板の機能と役割

くさび矢板(くさび矢板)は、山留め壁を構成する親杭横矢板工法において、既製コンクリート杭の背後に水平に打ち込まれ、杭同士を密接に連結させるH形鋼製の部材です。矢板が杭背面に密着することで、掘削中の土圧による杭のズレや傾斜を防止し、山留め壁全体の剛性を確保する機能を果たします。

鉄骨工事や大規模根切り工事では、基礎掘削時に山留め壁の安全性が工期に直結するため、くさび矢板による密接化処理は施工品質を左右する重要工程です。

くさび矢板の施工方法

くさび矢板の打ち込み作業は、隣接する親杭の間にH形鋼を位置決めし、油圧バイブロハンマーやダイナミックコンパクタで垂直に打ち込む方式が一般的です。打ち込み深度は、掘削予定深さに対応して、通常は杭の全長にわたって施工されます。

重要なポイントとして、くさび矢板が斜めに挿入されると、杭間の密着度が低下し、土圧による矢板の沈下が加速される可能性があります。したがって、打ち込み前に杭背面の凹凸をならし(特に杭継手部分)、くさび矢板が正確に垂直に挿入されるよう準備することが施工精度を確保するうえで不可欠です。

山留め管理との関連性

山留め壁の安全性を保証するため、くさび矢板の施工完了後は、杭背面の沈下を定期的に測定し、施工管理技士による施工報告書に記録される必要があります。

  • 打ち込み時の貫入量と最終深度の確認
  • 杭間密着度の目視確認
  • 掘削進行に伴う杭沈下の測定
  • 異常な傾斜や分断の有無確認

これらの管理項目は、工程管理および品質管理の重要なチェックポイントとなります。

杭背面沈下と矢板の機能低下メカニズム

くさび矢板の機能が低下する主な原因は、掘削進行中の杭背面沈下です。最初は密着していた矢板が、時間経過とともに背後の土圧で杭背面から離脱し始めると、矢板の有効支持面積が減少します。この段階では、杭に直接土圧が加わるようになり、腹起しへの荷重が集中化し、局部的に大きな応力が発生するリスクが高まります。

このため、杭背面沈下量が設計値を超えた場合は、追加補強(パイルビーム補強や横矢板追加等)の実施判断が必要となります。特に砂質地盤の山留めでは、沈下が加速しやすいため、1~2週間ごとの定期測定が現場管理の実務慣行です。

密着機能
H形鋼製の矢板を杭背後に打ち込み、杭を密接連結し、山留め壁の剛性を確保する
施工精度
杭背面の凹凸を事前にならし、矢板の垂直挿入を確保することで密着度を最大化
管理項目
打ち込み深度、杭背面沈下量、傾斜度を定期測定し、異常時は追加補強を判断する

柴田工業の現場から

佐藤世人
佐藤世人 工事部

親杭横矢板の現場では、くさび矢板の打ち込みがうまくいくかどうかで工期が左右されます。杭背面の準備が不十分だと、矢板が斜めに入ってしまい、あとで補強が必要になったことがあります。今は施工前に細心の注意を払うようにしています。

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