鉄骨製作工程確認に関する建設現場イメージ
Steel Fabrication Process Verification

鉄骨製作工程確認

Steel Fabrication Process Verification

管理の5本柱
てっこうせいさくこうていかくにん

鉄骨製作工程確認とは

鉄骨製作工程確認とは、柴田工業などの鉄骨工業が鉄骨設計図に基づいて工場で実施する加工・溶接・組立の各段階で、寸法精度・材質・継手品質・仕上げ状況を検査し、設計要求事項の遵守を確認する施工管理業務です。

最終納品前に品質合格の根拠を形成するため、検査記録・成績書・完成検査報告書などが作成され、建設現場へ引き渡されます。JIS溶接基準やJIS溶接技師による工程管理が基本です。

主要な検査ポイント

鉄骨製作工程確認では複数の検査段階があります。

  • 材料受け入れ検査:鋼材の材質証明書(ミルシート)確認、寸法・外観目視検査、必要に応じた抜取試験
  • 加工工程検査:切断・穿孔・曲げなどの加工精度を測定し、設計公差内を確認
  • 溶接工程検査溶接欠陥把握、外観検査、超音波検査(UT)などにより溶接品質を確認
  • 組立精度検査:複数部材の位置精度、重ね継ぎ部の隙間、面ぴったり度を計測
  • 塗装・防錆検査錆止め塗装の均一性、膜厚測定、塗膜剥がれの有無を確認

検査規格と基準

鉄骨製作の検査は複数の規格・基準に準拠して実施されます。

  • JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材):基本的な鋼材品質基準
  • JIS Z 3100シリーズ(溶接関連)JIS溶接基準、欠陥分類、合格判定基準を定義
  • JASS 6(鐵骨工事):日本建築学会の標準仕様書。寸法精度、継手形式、検査方法を細記
  • 設計図書の指定基準:プロジェクト特有の要求があれば、発注者指定の厳格な基準が優先

工程別の実施タイミング

鉄骨製作工程確認は以下のタイミングで段階的に実施されます。

  • 製作開始前:設計図面の図面検収会議を開催し、工場技術者と施工図承認者が細部を確認
  • 初次部材加工時:初回ロットで寸法精度を検証し、その後の加工条件を確定
  • 溶接施工時:溶接作業開始時に資格者確認、毎日の溶接ビード検査、週単位の超音波検査を実施
  • 組立完了時:全体精度測定、部材配置検証、塗装前の最終確認
  • 納品前:すべての検査記録を集約し、成績書・合格証を発行して検収完了

不良検出時の対応と是正処置

鉄骨製作工程確認で不適合が発見された場合、適切な是正処置を講じた上で再検査を実施する流れが確立されています。

軽微な不良の対応:寸法が公差範囲内であるが限度値に接近している場合、工場内で微調整を実施し、再測定で合格確認を行います。例えば穿孔位置のズレが許容値内の場合、穴の拡張加工や継手部位の調整で対応可能です。

溶接不良の是正溶接欠陥把握で不許容な欠陥が検出された場合、当該部位の削除、再溶接、さらには部材の交換まで段階的な対応が検討されます。溶接技能者の再認定も含め、根本原因を排除してから再施工に進みます。

是正記録の重要性:不良検出・是正内容・再検査結果をすべて記録し、最終納品時の成績書に添付します。これにより現場での品質トレーサビリティーが確保され、後の施工段階で問題が生じた場合の原因究明に活用できます。

検査段階
材料受け入れ→加工→溶接→組立→塗装→納品前、各段階で規格適合確認
適用規格
JIS G 3101、JIS Z 3100、JASS 6、設計図書に基づいて実施
記録管理
全検査記録・成績書・合格証を集約し、現場への品質トレーサビリティーを確保

柴田工業の現場から

佐藤世人
佐藤世人 工事部

工場の品質管理が現場での仕事量を大きく左右します。設計図通りに完成した鉄骨が現場に到着すれば、建て上げは効率良く進みます。一方、寸法ズレや溶接不良があれば、現場で対応を余儀なくされコストと工期に影響します。工場との信頼関係構築と定期的な品質確認が、プロジェクト成功の鍵です。

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