単管足場に関する建設現場イメージ
Single Tube Scaffold (Steel Pipe Scaffold)

単管足場

Single Tube Scaffold (Steel Pipe Scaffold)

現場用語
たんかんあしば

単管足場とは

単管足場とは、外径48.6mmの鋼管(単管パイプ)を、クランプという金具で緊結して組み立てる足場です。パイプの長さや位置を現場で自由に決められるため、敷地が狭い場所、建物の形が複雑な場所、他の足場では対応しにくい取合い部分に向いています。一方で、部材の数が多く、組立てに手間がかかります。組立ての精度が作業者の技量に左右されやすい点も特徴です。

主な構成と労働安全衛生規則の基準

鋼管足場については、労働安全衛生規則第570条に構造の基準が定められています。単管足場の主な項目は次のとおりです。

  • 建地の間隔は、けた行方向1.85m以下、はり間方向1.5m以下とする
  • 地上第一の布は、2m以下の位置に設ける
  • 建地間の積載荷重は、400kgを限度とする
  • 壁つなぎは、垂直方向5m以下、水平方向5.5m以下の間隔で設ける
  • 建地の最高部から測って31mを超える部分の建地は、鋼管を2本組とする

また、作業床については規則第563条で、幅40cm以上とし、床材間のすき間は3cm以下とするなどの基準があります。手すりなどの墜落防止措置や、作業床の設置も必須です。数値は規則の改正で見直される可能性があるため、実際の施工では最新の条文を確認してください。

施工上のポイント

単管足場は構成の自由度が高い分、クランプの締付け不足や、壁つなぎの不足が起こりやすい足場です。特に次の点に注意します。

  • クランプは直交型と自在型を用途に合わせて使い分け、緩みがないか確認する
  • 建地の根元は、根がらみや敷板で沈下・滑動を防ぐ
  • 壁つなぎは、計画どおりの本数と位置で確実に設ける
  • 筋かいを設け、足場の水平方向の剛性を確保する

組立て・解体は、高さ5m以上であれば足場の組立て等作業主任者の指揮のもとで行います。完成後や強風・地震のあとは、足場の点検を実施し、異常があれば補修します。

当社での使いどころ

仮設鍛冶工事では、鉄骨建方後の梁まわりの作業床、階段まわりの養生、荷受け用の小規模な足場などで単管を使う場面があります。システム足場に比べ形状の自由度が高い反面、墜落防止の仕様を現場ごとに設計し、確認する必要があります。

くさび式足場との違いと使い分け

単管足場は、パイプとクランプの組合せで、ほぼどんな形状にも対応できます。一方で、くさび緊結式足場は部材の寸法が決まっており、組立てが早く、組立て精度が安定しやすいのが利点です。このため、大面積の外壁足場はくさび式、細かい取合いや局所的な仮設は単管、という使い分けが一般的です。

単管足場では、クランプの種類を取り違える、締付けが不十分なまま次の段へ進む、といったミスが事故につながります。締付けトルクは、メーカーが示す管理値に基づいて、工具で確認するのが基本です。

また、単管は鋼管なので、他の資材と取り違えやすい点にも注意が必要です。古い単管は腐食や曲がり、つぶれがあることがあります。使用前に外観を確認し、変形や著しい腐食のあるものは使わないようにします。足場の材料には、そもそも著しい損傷、変形、腐食のあるものを使用してはならないとされています。

足場に関する規則は近年も改正されています。実施にあたっては、厚生労働省が公表している最新の情報を確認してください。

使用部材
外径48.6mmの鋼管とクランプで緊結して組む
建地間隔
けた行方向1.85m以下、はり間方向1.5m以下(労働安全衛生規則第570条)
壁つなぎ
垂直方向5m以下、水平方向5.5m以下の間隔で設置

柴田工業の現場から

上沢直二
上沢直二 事務・現場兼務

単管は自由に組める便利さがある一方で、クランプ一つの締め忘れが命取りになります。自由度が高いからこそ、組む人の目と、第三者の確認の両方が大事だと感じています。

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