
総勘図
General Arrangement Drawing
総勘図とは
総勘図(そうかんず)は、建築・土木工事全体の施工状況を平面図・断面図で総合的に表現した管理図面です。複数の工事種別が並行して進む建設現場において、各工事の進捗、施工範囲、使用資機材の配置、安全対策などを一覧で把握するために作成されます。
柴田工業のような鉄骨工事・仮設鍛冶工事会社では、鉄骨の進捗状況を総勘図に反映させ、他工種との調整を図ります。
総勘図に記載される主要要素
総勘図には、以下の要素が記載されます:
①施工管理の対象区域:足場、仮設物、資機材置場、作業員駐車場などの配置
②各工事種別の施工範囲:鉄骨工事、デッキ工事、コンクリート工事、屋根工事など、各々の作業領域
③安全管理施設:山留め壁、防護柵、安全標識、落下物防止ネットなど
④搬出入ルート:資材搬入口、廃棄物搬出口、クレーンの旋回半径を含む作業スペース
⑤工程情報:各工種の施工予定時期、工事種別ごとの担当企業
施工計画における役割
総勘図は施工計画書に添付される重要図面です。施工管理技士が中心となって作成し、設計者・監督職員の承認を得ます。
現場では、総勘図を基に各工事種別の責任者が打合せを行い、工事進捗に合わせて必要に応じて更新します。特に、鉄骨工事が進行中、同時に次工種の準備が必要な場合、総勘図が各工事のスケジュール調整の基準となります。
安全計画との連携
総勘図に記載される安全管理の内容は、現場の作業員全員に周知されることが重要です。朝礼やKY活動(危険予知活動)時に総勘図を活用し、その日の作業範囲と安全対策を確認することで、労災事故を防止できます。
また、複数企業が現場で作業する場合、総勘図を通じた情報共有が、各企業間の連携ミス防止に役立ちます。
総勘図の更新と現場管理への活用
理想的な現場管理では、総勘図は静的な計画図ではなく、工事進捗に合わせて動的に更新される生きた図面です。週単位で進捗確認し、実際の施工状況と計画とのズレを把握し、必要に応じて各工事の配置を見直します。
特に、鉄骨工事が予定より遅延した場合、次工種(コンクリート打設、デッキ敷き等)の工事範囲・資材置場の確保に支障が生じるため、速やかに総勘図を修正し、関係者に周知することが不可欠です。
柴田工業では、月1回の工事協議会において総勘図の検討を行い、原価管理の観点からも、クレーン稼働期間の短縮や資機材の効率的な配置を検討します。デジタル技術の進展により、タブレット上で総勘図を共有し、リアルタイムで施工状況を更新する手法も導入されつつあります。
柴田工業の現場から
総勘図は現場の'羅針盤'です。これが明確でないと、各工事が自分の領域だけで進めてしまい、調整不足から工期遅延や安全事故が起きます。毎週の工事協議会で確認し、月1回は更新するようにしています。