シュミットハンマーに関する建設現場イメージ
Schmidt Hammer (Rebound Hammer)

シュミットハンマー

Schmidt Hammer (Rebound Hammer)

工事の種類
しゅみっとはんまー

シュミットハンマーとは

シュミットハンマーは、コンクリートの表面を一定のエネルギーで打撃し、そのときの反発の大きさ(反発度)から、強度を推定する非破壊検査の器具です。反発硬度法とも呼ばれます。スイスのエルンスト・シュミットが考案したことから、この名で呼ばれています。日本では、反発度の測定方法がJIS A 1155として規格化されています。

器具は小型で、現場で短時間に多くの箇所を測定できます。構造物を壊さずに、強度の傾向やばらつきを調べられる点が利点です。

測定の手順と注意点

測定は、表面を研磨して平滑にし、測定面に対して垂直に打撃するのが基本です。上向きや下向きの打撃では、重力の影響により補正が必要になります。1か所について複数点を測定し、異常な値を除いて平均します。具体的な測定点数や補正の方法は、JISの規定を確認してください。

測定結果に影響する主な要因は次のとおりです。

  • 表面の状態(仕上げ、乾湿、中性化の進行)
  • 測定面の下にある粗骨材や鉄筋の位置
  • コンクリートの材齢
  • 測定角度

特に、表面が中性化していると硬く出やすく、実際の強度よりも高い値になることがあります。

現場での使い方と限界

シュミットハンマーによる強度推定は、あくまで目安です。構造体コンクリートの強度を確定するには、供試体を用いたコンクリート圧縮強度試験や、コア採取による試験が基本です。コンクリート強度確認では、反発度法を補助的な手段として併用することがあります。

仮設鍛冶工事・鉄骨工事の現場では、ベースプレートの据付けや後施工アンカーの施工前に、既存コンクリートの状態を把握する目的で使うことがあります。強度が低い、または不均一と疑われる場合は、元請や設計者に報告して判断を仰ぎます。

推定強度を使うときの考え方

反発度から強度を換算するには、換算式が必要です。ただし、換算式はコンクリートの配合や材齢、表面の状態によって誤差が大きくなります。そのため、換算式の選択や結果の使い方は、事前に監督職員や設計者と取り決めておきます。

実務では、次のような使い方が現実的です。

  • 同一構造物の中で強度の相対的なばらつきを調べる
  • 強度が低そうな箇所を見つけ、コア採取箇所の選定に役立てる
  • 型枠の取外し時期の目安を、他の方法と併せて確認する

測定値と記録は、日付、測定者、測定位置、角度、使用機器とともに残します。機器は、検定用の標準試験台(テストアンビル)で定期的に点検します。測定結果だけで合否を判断せず、他の試験結果と合わせて総合的に判断してください。

原理
打撃時の反発度からコンクリート強度を推定する反発硬度法
規格
反発度の測定方法はJIS A 1155
留意点
表面状態・中性化・角度の影響を受けるため、結果は目安として扱う

柴田工業の現場から

佐藤世人
佐藤世人 工事部

アンカーを打つ前に、既存のコンクリートが信頼できるかを確かめる手段として便利です。ただ、数字を鵜呑みにせず、疑わしければ元請に相談するようにしています。

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