店社安全衛生管理者に関する建設現場イメージ
Branch Office Safety and Health Manager

店社安全衛生管理者

Branch Office Safety and Health Manager

資格
てんしゃあんぜんえいせいかんりしゃ

店社安全衛生管理者とは

店社安全衛生管理者は、労働安全衛生法第15条の3に基づく制度です。建設業の元方事業者が、統括安全衛生責任者を選任する必要のない中規模の現場について、その店社(支店・営業所など)に選任します。現場に常駐する人ではなく、店社の立場から現場の安全衛生を支援・指導するのが特徴です。

大規模現場は統括安全衛生責任者と元方安全衛生管理者を現場内に置きますが、規模が小さいと専任の管理体制を置きにくくなります。そこで、店社が現場を見る形で統括管理を補う仕組みとされています。

選任が必要な現場の規模

選任が必要となるのは、元請と下請の労働者を合わせた人数が、次の範囲となる現場です。

  • 主要構造部が鉄骨造または鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物の建設作業:常時20人以上50人未満
  • ずい道等の建設、一定の橋梁の建設、圧気工法による作業:常時20人以上30人未満

鉄骨造の建築が含まれている点は、鉄骨工事を手がける会社にとって特に重要です。鉄骨造の現場は、人数が20人以上になれば、規模が50人未満でも店社安全衛生管理者の選任が必要になります。

資格要件と職務

資格は、学歴に応じた建設工事の安全衛生に関する実務経験(大学・高専卒で3年以上、高校卒で5年以上、その他は8年以上)を満たしたうえで、所定の店社安全衛生管理者講習を修了することが基本とされています。詳細な要件は法令で定められているため、選任時は最新の規定を確認してください。

主な職務は、現場を巡視して作業状況を把握すること(少なくとも毎月1回以上)、元請が設置する協議組織の会議への随時参加、工程計画や機械・設備の配置計画が法令に適合しているかの確認などです。現場で行うKY活動や安全パトロールの結果を店社側で確認し、改善を促す役割も担います。

仮設・建方工事での実務

建方や仮設鍛冶工事が行われる現場では、高所作業や重量物の揚重など危険度の高い作業が重なります。店社の管理者が現場の巡視で、墜落防止措置や立入禁止の表示、クレーン作業の合図体制などを確認することで、現場だけでは気づきにくい点を補えます。全体の考え方は安全管理を参照してください。

現場の人数の数え方と選任漏れの防止

店社安全衛生管理者の選任は、現場の最大人数が基準に達する時期に注目して判断する必要があります。たとえば、工事の初期や終盤は少人数でも、鉄骨建方と内装・設備工事が重なる時期に20人を超えることがあります。そのため、工程全体を通じた人員山積みを確認し、基準に達する可能性があるなら、あらかじめ選任しておくのが安全です。

また、人数は元請・下請を合計した常時使用労働者数で数えます。複数の下請が入る現場では、各社の人数を把握しないと、気づかないうちに基準を超えることがあります。

さらに、人数が50人以上(鉄骨造の場合)に達した場合は、統括安全衛生責任者の選任が必要となり、制度が切り替わります。工程の途中で人数が増減する場合には、選任の要否を見直す体制を整えておくことが重要です。選任や報告の具体的な手続きは、所轄の労働基準監督署や厚生労働省の資料で確認してください。

根拠
労働安全衛生法第15条の3(建設業の元方事業者が店社に選任)
鉄骨造の対象規模
常時20人以上50人未満(統括安全衛生責任者の選任義務に満たない現場)
主な職務
少なくとも毎月1回の巡視、協議組織への参加、計画の確認

柴田工業の現場から

石堂 洋三
石堂 洋三 現場管理・積算・調達

人員の山積みを見て、20人を超える時期がないか事前に確認します。選任の漏れがないよう、工程表と一緒にチェックしています。

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