
伏図
Framing Plan (Structural Layout Plan)
伏図とは
伏図(ふせず)は、建物の構造躯体を構成する柱・梁・床・小屋組などの配置を、水平面に投影して描いた構造図です。どの通り芯のどこに、どの断面の部材が、どの向きで取り付くかを一枚で把握できます。名称は対象によって「基礎伏図」「床伏図」「梁伏図」「小屋伏図」「屋根伏図」などと分かれます。
意匠図の平面図が壁・開口・室名など使い勝手を示すのに対し、伏図は構造部材の位置と符号に絞って表現します。高さ方向の情報は、立面方向に描く軸組図や符号表(部材リスト)と組み合わせて読みます。
鉄骨工事での伏図の読み方
鉄骨造の伏図では、まず通り芯(X1、Y1などの基準線)を確認し、柱と梁の符号を追います。符号は設計者ごとに異なりますが、柱を「C」、大梁を「G」、小梁を「B」とする例が一般的です。符号の断面は別表の部材リストで確認し、たとえば「H-400×200×8×13」のようにH形鋼の呼び寸法で示されます。
- 大梁と小梁:柱に直接取り付く大梁と、大梁間に架かる小梁の関係を把握する。
- 梁天端レベル:床レベルとの段差や下がり寸法を確認する。
- スラブの条件:デッキプレートの敷設方向やスラブ範囲を読み取る。
- 柱脚・基礎:基礎伏図や柱脚詳細と合わせてアンカーボルトの位置を確認する。
- 屋根部材:小屋伏図で母屋の配置とピッチを確認する。
工作図・施工図・建方との関係
伏図は設計図書に含まれる構造図の一つです。鉄骨製作工場はこれと軸組図、部材リストを基に工作図を作成し、現場側は施工図や建方計画を組み立てます。部材の取り付き順序、クレーンの据付位置、搬入経路は、伏図で部材の配置と重量の分布を確認して検討します。
仮設鍛冶工事(仮設鍛冶工事)でも伏図は欠かせません。親綱や安全ブロックの取付位置、梁上の手すり、手すり先行工法の計画は、梁の配置と間隔を見て決めます。設計変更で伏図が改訂された場合は、工作図・施工図・仮設計画に反映漏れがないよう、最新版の管理を徹底します。
伏図チェックで見落としやすい点
伏図は一枚で全体を見渡せる反面、情報が部材符号に集約されるため、他図面との照合を怠ると不整合に気づきにくくなります。現場でとくに注意したいのは次の点です。
第一に、意匠図・設備図との整合です。梁を貫通する設備スリーブの位置や、天井内の納まりに影響する梁せいの違いは、伏図だけでは読み取れません。第二に、梁天端レベルの段差です。床レベルが変わる箇所では、同じ符号でも取り付き高さが異なることがあります。第三に、改訂履歴です。改訂雲や改訂番号を確認し、古い版で製作・仮設計画を進めていないかを確かめます。
また、H形鋼の柱では強軸・弱軸の向きが構造上重要です。伏図の柱記号の向きと、工作図・建方計画での部材の向きが一致しているかを、建方前に必ず確認してください。不明点は推測で進めず、元請や設計者へ質疑書で確認し、回答を記録に残すことが手戻りを防ぎます。
柴田工業の現場から
建方前は、まず伏図で梁の取り合いと部材の向きを確認します。仮設の親綱や手すりの位置も、梁の間隔を見て決めますので、最新版かどうかのチェックは欠かせません。