働き方改革と建設現場の施工体制に関する建設現場イメージ
Work Style Reform and Construction Site Management System

働き方改革と建設現場の施工体制

Work Style Reform and Construction Site Management System

管理の5本柱
はたらきかたかいかくとけんせつげんばのしこうたいせい

建設業における働き方改革の背景

2019年の働き方改革関連法施行により、建設業でも時間外労働の上限規制が段階的に導入されました。鉄骨・仮設鍛冶工事業界では、従来の長時間労働慣行から脱却し、安全性と生産性の両立を実現する施工体制の構築が急務となっています。

柴田工業を含む専門工事企業では、現場の作業時間管理、休日確保、作業員の疲労軽減に向けた施工計画の見直しが進められています。これは単なるコンプライアンス対応ではなく、若年層の人材確保と業界の持続可能性を左右する重要な経営課題です。

施工体制の具体的な改革内容

働き方改革への対応として、以下のような施工体制の改善が展開されています:

  • 施工工程の最適化施工計画書段階で、無駄な待機時間や非効率な作業順序を排除し、最短工期化を実現
  • 機械化・自動化の導入:クレーン作業の効率化、プレハブ化、BIMによる施工計画の精密化
  • 適正な人員配置:現場の実際の作業量に見合った作業員数の確保と、スキル別の配置管理
  • 休日制度の確保:週休2日制の実現、年間休日日数の目標設定
  • 安全衛生の優先化:疲労軽減が安全性向上につながることを認識した安全管理の強化

技能継承と働き方改革の両立

短い工期と限定された労働時間の中で、若年技能者への技能継承をいかに実現するかは大きな課題です。各現場での実践的な仮設鍛冶安全教育だけではなく、オフサイト研修やeラーニング等の活用により、現場外での学習機会を創出する企業も増えています。

鉄骨組立管理溶接管理技士等の資格取得支援、先輩技能者によるメンタリングなど、働きながら成長できる環境づくりが、採用・定着の鍵となっています。

発注者との契約・工期設定の工夫

施工体制の改革を実現するには、発注者の理解と協力が不可欠です。適正な工期設定、変更工事時の工期調整、施工計画変更への柔軟な対応など、契約段階での明確なルール整備が進められています。これにより、無理な急工事を避け、現実的な労働環境を実現できます。

労働時間上限規制の具体的内容と業界への影響

2024年4月から、建設業における時間外労働の上限が原則として年960時間に規制されました。これまで無制限に近かった時間外労働が法的に制限されることで、現場の施工方法や工程管理が大きく変わります。

特に鉄骨建て方やクレーン作業など、天候や隣接作業に左右される業務では、計画と実績のズレに対応するため、より柔軟で精密な施工計画が必要となります。大型プロジェクトでは、複数チームによる24時間体制での作業ではなく、効率化と工期短縮を両立させた単一チーム運用へのシフトが進んでいます。

また、労働時間の把握と記録も厳格化され、施工管理日誌への記載とタイムカードの一致確認が、企業のコンプライアンス体制として定着しています。

労働時間上限
原則年960時間、月100時間未満の時間外労働規制が2024年4月より適用
施工計画の精密化
BIM導入、工程最適化、機械化投資により生産性を維持しながら工期短縮を実現
人材確保・育成
働きやすい環境と技能習得機会の両立が若年層定着と業界存続の必須要件

柴田工業の現場から

石堂 洋三
石堂 洋三 現場管理・積算・調達

働き方改革で工期が短くなると、積算も変わります。見積時点で適正な人員数と作業時間を織り込まないと、後で赤字になる。現場がムリをしない工程計画と、それに見合った原価管理が同時に必要です。

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