エレクションピースに関する建設現場イメージ
Erection Piece

エレクションピース

Erection Piece

工事の種類
えれくしょんぴーす

エレクションピースの機能と役割

エレクションピースは、複数の鉄骨部材を現場で溶接によって接合する際に、一時的に部材を仮固定するために取り付ける補助的な鋼板です。特に大規模建築物の建方工事では、部材を最終位置に配置してから溶接を行うまでの間、部材のズレや落下を防ぐための「命綱」として機能します。

柴田工業のような鉄骨鍛冶工事では、エレクションピースの設計と製作から、現場での仮固定、最終的な切断・除去まで、一連の作業を担当することが多くあります。これは施工図作成の段階から計画され、品質と安全性の両面で重要な要素として扱われています。

エレクションピースの設計と製作

エレクションピースは、仮設的な部材であるため、本接合とは異なる設計理念で製作されます。その役割は、建方中の部材を一時的に固定することであり、最終的には除去されるため、接合強度は本接合ほど高くは不要です。ただし、建方時の重力や風圧に耐える強度は必要であり、施工図に明示されます。

一般的に、エレクションピースは厚さ12〜19mm、幅100〜150mm程度の鋼板であり、溶接またはボルト接合で部材に仮付けされます。複数個のエレクションピースを配置することで、部材の安定性を確保し、安全管理上の要求を満たします。

現場での設置と仮固定

建方作業では、クレーンで揚重された部材を設計位置に配置し、エレクションピースで仮固定します。仮ボルトやスタッドボルトなどを用いて、エレクションピースと部材を一時的に結合させます。この段階では、建入れ直しにより精度を調整し、その後、溶接作業に進みます。

エレクションピースが正確に機能していない場合、部材のズレが発生し、溶接時の位置精度が低下します。これは、溶接管理の失敗につながり、欠陥溶接の原因となるため、設置段階での厳密な管理が不可欠です。

溶接完了後の切断・除去

溶接作業が完了し、超音波探傷試験などの検査に合格した後、エレクションピースは切断して除去されます。この切断作業では、ガス切断またはグラインダーを用いられ、除去後の断面は研磨されて、仕上げられます。

エレクションピース除去後の状態は、品質管理の検査対象となり、切断面の研磨状態や断面の寸法確認が行われます。特に、エレクションピース取付け部周辺の溶接品質や表面状態が検査されます。

エレクションピースの設計事例

複雑な接合部を持つ大規模建築物では、エレクションピースの配置が工夫されることがあります。例えば、梁と柱の接合部では、複数のエレクションピースを異なる角度で配置して、部材の3次元的な安定性を確保することもあります。また、施工図作成時に、溶接工の作業性を考慮して、エレクションピースの位置を決定することで、現場での施工効率を向上させることができます。

仮設部材としての安全性と設計的配慮

エレクションピースは、建方中の部材を支持する仮設部材であるため、安全性の確保が最優先事項です。建方中の風荷重、部材の自重、吊り上げ時の慣性力など、複数の荷重状況を考慮した設計が必要です。また、複数のエレクションピースが配置される場合、各ピースが均等に負荷を分担するよう計画されなければなりません。

柴田工業では、施工図作成時に、エレクションピースの位置、本数、取付け方法を詳細に検討し、現場の作業者が安全かつ効率的に作業できる環境を整備しています。これは、安全管理施工管理の両面から、プロジェクトの成功を支える重要な取り組みです。

役割
建方中の鉄骨部材を一時的に仮固定し、所定位置での精度を確保
形状
厚さ12〜19mm、幅100〜150mm程度の鋼板。複数個を配置して安定性を確保
施工流程
建方時に設置→建入れ直しで精度調整→溶接実施→検査合格後に切断・除去

柴田工業の現場から

上沢 直二
上沢 直二 事務・現場兼務

エレクションピースは、建方の安全と精度を支える重要な部材です。施工図作成時の詳細な検討と、現場での正確な設置が、プロジェクト全体のスムーズな進行を実現する鍵となります。

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