
デッキ工事
DECK INSTALLATION

鉄骨の上に「床」を生み出す
デッキ工事とは、鉄骨の梁の上に波型の鋼板(デッキプレート)を敷き詰めて、コンクリートを流し込むための「型枠」を造る仕事です。この波型鋼板を鉄骨の梁の上に並べ、溶接やビスで固定し、その上にコンクリートを打設すると、デッキプレートがそのまま床の一部として構造体になります。つまり、コンクリートを流し込む「型枠」であると同時に、完成後も建物の床を支え続ける「永久型枠兼構造部材」なのです。超高層ビルや大型商業施設では、1フロアあたり数百枚から数千枚のデッキプレートを敷設します。柴田工業は鉄骨建方の直後にデッキ工事を一貫して施工できるため、工期短縮とコスト削減を実現し、スーパーゼネコンから高い評価を得ています。
鉄骨工事との一貫施工が最大の武器
鉄骨建方からデッキ工事まで自社で一貫施工することで、梁の接合部形状を熟知した最適な割付けを実現。工期短縮・コスト削減・品質向上を同時に達成し、50万㎡以上の施工実績を築いてきました。

作業内容
デッキ工事では、まず鉄骨の梁の上にデッキプレートを搬入し、設計図に基づいて一枚ずつ正確な位置に敷き並べていきます。デッキプレートは1枚あたり幅600〜900mm、長さ数メートルの波型鋼板で、建物のフロア面積に応じて数百枚から数千枚を施工します。敷設後はスタッド溶接機を使って、デッキプレートの上からスタッドボルト(頭付き鋼棒)を鉄骨梁に溶接。このスタッドボルトがコンクリートと鉄骨を一体化させる「アンカー」の役割を果たします。また、デッキプレート同士の重なり部分はセルフドリリングスクリュー(自穿孔ビス)や溶接で固定し、コンクリート打設時の荷重に耐えられるよう強固に接合。開口部にはアングル材やフラットバーで補強を施し、端部にはエンドクローズ(止め板)を設置してコンクリートの流出を防ぎます。
鉄骨工事からの一貫施工で、最速のフロア構築を実現
デッキプレートの敷設からスタッド溶接・固定まで、鉄骨工事と一体で施工できる体制が、工期短縮と品質の両立を可能にします。

技術と専門性
デッキ工事は一見シンプルに見えますが、構造計算に基づく高度な判断力が求められます。デッキプレートの種類(フラットデッキ・合成スラブデッキ・フェローデッキ)は、建物の用途や荷重条件によって使い分けが必要で、スパン(梁間の距離)、積載荷重、コンクリート厚さの組み合わせで最適な仕様が変わります。超高層ビルでは、風圧による吹き上げ力も考慮した固定方法を選定しなければなりません。スタッド溶接は一発勝負の技術で、溶接条件(電流値・通電時間・押し込み量)を鋼材の厚さや表面状態に応じて瞬時に調整します。柴田工業の職人は日本スタッド溶接協会の資格を保有し、溶接後の曲げ試験で品質を1本1本確認。さらに、鉄骨工事からデッキ工事まで一貫施工できる体制により、梁の接合部形状を熟知した上でデッキプレートの割付けを最適化し、無駄のない施工を実現しています。
施工の流れ
施工計画・割付図作成
構造図面をもとにデッキプレートの割付図(配置図)を作成。開口部の位置、梁のスパン、荷重条件を考慮して、デッキプレートの種類・方向・枚数を決定し、搬入計画と施工順序を策定します。
デッキプレート搬入・敷設
クレーンで各フロアにデッキプレートを揚重し、割付図に従って一枚ずつ敷き並べていきます。プレートの方向(山・谷の向き)や重なりしろを正確に管理し、安全通路を確保しながら効率的に敷設します。
固定・スタッド溶接
デッキプレートを焼抜き栓溶接やセルフドリリングスクリューで鉄骨梁に固定。続いてスタッド溶接機で頭付きスタッドボルトを溶植し、コンクリートと鉄骨の合成効果を生み出すアンカーを設置します。
開口補強・端部処理
エレベーターシャフトや階段、設備配管用の開口部にアングル材やフラットバーで補強を施します。端部にはエンドクローズ(止め板)を取り付け、コンクリート打設時の漏れを防止します。
検査・コンクリート打設準備
デッキプレートの敷設精度、スタッド溶接の曲げ試験、開口補強の状態を検査。ゼネコン検査員と合同確認の後、コンクリート打設工程へ引き渡し、打設時にはたわみを監視して最終確認を行います。

安全管理と品質
デッキ工事は鉄骨の上での作業であり、足元がデッキプレートそのものという特殊な環境です。柴田工業では、デッキプレートが敷設されていないエリアへの立入り禁止措置、開口部への仮蓋の設置、安全ネットの張り巡らしを徹底し、墜落・転落事故ゼロを最優先としています。特にコンクリート打設前のデッキプレートは滑りやすいため、作業靴の指定や清掃の徹底など細部にまで注意を払います。品質面では、スタッド溶接の曲げ試験を施工ロットごとに実施し、溶接強度を数値で証明。デッキプレートの重なり寸法、固定ビスのピッチ(間隔)、開口補強の仕様をすべてチェックリストで管理し、写真記録とともにデジタル報告書を作成。鉄骨工事から一貫して施工するからこそ、前工程の状態を把握した上での最適な品質管理が実現できるのです。